骨学 [総論①]
まずはじめに。。
人体の体は、骨を主体(約200個)として、これに軟骨を加えて人体の骨組みである
骨格が構成される。骨・軟骨・関節・靭帯によって骨格系が構成される。
骨格系と筋系をあわせて運動系とよびます(#^^#)♪
骨格
①体軸性骨格(頭蓋骨・脊柱・肋骨・胸骨)
言葉の意味通り、体の中心にある骨を指します
②付属性骨格(上肢・下肢の骨)
こちらも同様、付属している骨を指します
骨の分類
①長管骨(長骨)
柱上の骨幹とその両端に骨端を持つ→☆上腕骨・大腿骨☆
②短骨
小さな塊状の骨→☆手根骨・足根骨☆
③扁平骨
板状の平たい骨→☆頭頂骨・胸骨など☆
④不規則骨
不整骨ともいい、複雑な形態→☆蝶形骨・篩骨など☆
⑤含気骨
骨中に空気が入る空洞がある→☆前頭骨・上顎骨・篩骨・蝶形骨など☆
⑥種子骨
腱と癒着している関節包に出現する骨→☆膝蓋骨(種子骨最大)・豆状骨☆
骨の構造
[肉眼的構造]
骨の表面は緻密で均質いみえるが、断面を見ると内部はスポンジ状になっている
外表面の緻密で硬い部分を緻密質・内部の小孔と網目状の骨梁の部分を海綿質という
長い大型の骨では中心に向かうにつれて
海綿質の小孔の数と大きさが増し骨髄腔(髄腔)を形成する
また、骨の表面には骨膜があり、骨髄側には内骨膜がある。
例:長管骨
長管骨を横断すると外から内に向かって緻密質→海綿質→髄腔となっている!!
☆緻密質と海綿質
ともに骨質と呼ばれ、表層部に緻密質・内側に海綿質がある。
☆骨髄
骨髄腔にある。赤色骨髄は造血機能がある骨髄。黄色骨髄が脂肪に変わり造血機能を失ったものをいう。
(幼少期の骨髄は、赤色骨髄。加齢に伴い、黄色骨髄になっていく。)
高齢になっても赤色骨髄を維持する骨は、胸骨・肋骨・腸骨・椎骨などがある
☆骨膜
関節面以外の骨の周囲は骨膜という線維成膜でおおわれる。骨の太さの成長に関わり、神経や血管が豊富。骨折時の骨質の新生は骨膜から起こる
→成長期に骨端線のところは骨端軟骨版が存在し、ここで軟骨が成長しつつ、その骨幹側で骨形成が行われ骨幹は次第に長くなる。骨の長さに関与する。成長期が終わると骨化し、骨端線として痕跡を示す
☆関節軟骨
硝子軟骨からなり、白色で光沢があり、粘弾性に富む。一部は線維軟骨(顎関節・胸鎖関節など)
☆孔
骨の表面には、一般に血管が進入する細孔(フォルクマン管)や、大きい栄養孔がある
「ちょこっと知識( ..)φ」
同じ骨といっても部位によって、緻密質・海綿質の比率が異なる
荷重が直接かかる部位(手首など)は緻密質の割合が高く、柔軟な動きが必要な
部分(脊柱など)は海綿質の割合が高い
一般に骨粗鬆症になり折れやすくなった骨は海綿質の割合が高いとされている
「問題♪」
45回 国家試験
骨の種類で正しいものはどれか。2つ選べ
①腸骨は扁平骨である
②肩甲骨は短骨である
③膝蓋骨は短骨である
④手根骨は種子骨である
⑤中足骨は長管骨である
33回 国家試験
誤っているものはどれか
①骨質は緻密質と海綿質とに区別がある
②長官骨は骨幹と骨端からなる
③軟骨組織は圧迫に対して柔軟性がある
④骨髄は赤色骨髄と黄色骨髄に区別される
⑤骨膜は骨の全表面を覆っている
32回 国家試験
誤っているものはどれか
ア 手根骨は短骨と扁平骨からなる
イ 長管骨は骨端と骨幹からなる
ウ 骨質は緻密質と海綿質からなる
エ 軟骨質は関節面と成長線にみられる
オ 骨膜は骨の表面と関節面を覆っている
1.アとイ 2.アとオ 3.イとウ 4.ウとエ 5.エとオ
答えは次のところに書きますね(#^^#)!!